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高麗人参に含まれるジンセノサイド

ジンセノサイドとは

滋養強壮効果で知られる高麗人参は漢方薬として昔から珍重されてきました。高麗人参に含まれる成分にはペプチド、アミノ酸、核酸、ビタミン、ミネラルなどがありますが、その中でも最も特徴的な有効成分は根に多く含まれるサポニンです。
水に溶かすと泡立つ性質を持つことから生薬の成分としてよく利用されるほか、美容と健康両方に効果的であることからサプリメントや化粧品などにも使われています。

サポニンと聞くと最近になって耳にするようになった成分ですが、その歴史は古く20世紀の初頭には血液に対する効果が論文として発表されています。現在でもさまざまな臨床試験が行われていて、コレステロールを除去したり、動脈硬化を予防する効果が期待されています。
また植物によってサポニンの種類も異なり豆類には特に多く含まれていて、大豆サポニンや黒豆サポニンが有名です。このサポニンは植物の色や香り、苦味の元となる成分です。自然界では決して珍しい成分ではなく、植物の根、葉、茎などに広く存在しています。
そして豆類以外にサポニンを多く含んでいる食品が高麗人参です。他のサポニンとは異なる特別な成分であることから「ジンセノサイド」または「人参サポニン」と呼ばれています。

他のサポニンは塩基性化合物であるアルカロイドを含むため多量に摂ると有毒であり、神経系統に対する副作用が引き起こされます。しかし、高麗人参に含まれるジンセノサイドはアルカロイドの量が微量であるため毒性がなく、多量に摂取しても副作用がないのが特徴です。
ジンセノサイドは高麗人参の力の源であり、さまざまな健康効果が期待されていて、その効き目も強いと言われています。

ジンセノサイドの種類

高麗人参に含まれるジンセノサイドはこれまでに約40種類が確認されていて、組成によって大きく分けて3つに分類することができます。
根に豊富に含まれ中枢神経系を鎮めるジオール系、根のほか葉と実に多く含まれ中枢神経を興奮状態に導くトリオール系、免疫細胞を活性化するオレアノール系です。

  • ジオール系       ジンセノサイドRb1、RC、Rb2、Rb3、Rk1、Rg5、CKなど
  • トリオール系    ジンセノサイドRe、Rg1、Rf、Rh1、Rk3、Rh4、Rf1、PPTなど
  • オレアノール系  ジンセノサイドRo

同じジンセノサイドでありながらジオール系とトリオール系は全く正反対に作用するためこの二つのバランスを取ることが重要です。それにより自律神経を整えることができ、より多くの人が効果を実感することが可能になります。
高麗人参の各部位によって含まれるジンセノサイドの種類も異なりますが、最もバランスよく含まれているのは根の部分です。 これらのジンセノサイドは相性の良いものを組み合わせることで相乗効果を期待することができます。またそれぞれのジンセノサイドには、メジャージンセノサイドとマイナージンセノサイドがあります。
マイナージンセノサイドはメジャージンセノサイドよりも細かく分解されたもので、腸に吸収されやすくより高い効果を引き出すことができます。生の高齢人参である白参のほとんどはメジャージンセノサイドで、熱処理した紅参はマイナージンセノサイドが含まれています。

ジンセノサイドの効果

高麗人参に含まれるジンセノサイドにはさまざまな健康効果が認められています。

血中悪玉コレステロール値を下げる

コレステロールと聞くと肥満の原因となり、血液をドロドロにして動脈硬化を引き起こす健康に悪いものというイメージを持つ方が多くいます。
しかし、コレステロール自体は体に必要不可欠な存在です。細胞膜やホルモン、胆汁酸の材料となることで体の正常な働きを維持してくれますし、カルシウムの吸収効率を上げるビタミンDの材料となることで骨の形成を促す働きもあります。
余分なコレステロールを回収して肝臓に運ぶ働きを持つ善玉コレステロールはむしろ増やすことが推奨されています。問題は高コレステロール血症や動脈硬化を引き起こす悪玉コレステロールの増加です。
ジンセノサイドは油によくなじむ性質を持ち、血中の余分な脂肪を取り除いて血液をサラサラにし、血液中の悪玉コレステロールを減らす働きがあります。さらに善玉コレステロールを増やしてくれるため、善玉コレステロールの減少によって引き起こされる心筋梗塞や狭心症といった冠動脈疾患のリスクを下げてくれます。

40代以上の男女を対象に血中のコレステロール値を調べる試験では、高麗人参の粉末とエキスを含む錠剤1粒300mgを1日3粒1ヶ月間摂ってもらいました。また正確な効果を調べるために被験者には生活習慣は変えずこれまで通りに過ごしてもらいました。
さらに摂取開始前と摂取1ヵ月後には医師による問診、身体測定、血液測定、心電図、血液と尿の採取などを行いました。 その結果、血中コレステロール値が基準値の140mg/dlを超える高悪玉コレステロール者8名のうち6名では血中悪玉コレステロール値に改善が見られ、うち2名は基準値以内まで低下しました。
8名の平均でも減少傾向が見られたことから、ジンセノサイドを含む高麗人参を摂取することで血中の悪玉コレステロール値を減らす効果があることが分かりました。(*1)

肥満やメタボリックシンドロームの予防

ジンセノサイドには小腸から吸収されるブドウ糖などの糖質と脂肪が結合するのを防ぐことで、余分な脂肪が体内に蓄積されないようにする働きがあります。
これによって肥満やメタボリックシンドロームの予防に繋がります。サポニンの投与によって血中中性脂肪値が改善されたという報告もあり、内臓脂肪を減らす効果も期待されています。

40代以上の男女を対象に血中の中性脂肪値を調べる試験では、高麗人参の粉末とエキスを含む錠剤1粒300mgを1日3粒1ヶ月間摂ってもらいました。また正確な効果を調べるために被験者には生活習慣は変えずこれまで通りに過ごしてもらいました。
さらに摂取開始前と摂取1ヵ月後には医師による問診、身体測定、血液測定、心電図、血液と尿の採取などを行いました。
その結果、血中中性脂肪値が基準値の150mg/dlを超える高中性脂肪者6名のうち4名で血中中性脂肪値が低下し、そのうち3名は基準値の149mg/dl以下まで低下しました。
6名の平均では-20.7%となり、ジンセノサイドを含む高麗人参を摂取することで血中の中性脂肪を減らす効果があることが分かりました。(*2)

免疫力を高める

私たちの体には外部から侵入してきたウイルスや細菌などの病原体から身を守る免疫システムが備わっています。その中でも白血球の10~20%を占めるNK(ナチュラルキラー)細胞は最前線で戦う免疫細胞です。
NK細胞は常に体内をパトロールしていて、ウイルスを見つけるとすぐに攻撃して殺菌し、がん細胞を見つけると融解して除去してくれます。
このNK細胞の働きの度合いを示すのがNK活性ですが年齢とともに低下していきます。ジンセノサイドにはNK細胞を活性化することでNK活性を高める効果が期待されています。

血流を改善する

強い抗酸化作用を持つジンセノサイドには血流の流れを整える働きがあり、血管内に血栓が作られるのを阻止します。
それによって血液の流れが悪くなり血管が詰まることで引き起こされる動脈硬化を予防し、血栓ができることで発生リスクが高まる脳梗塞や心筋梗塞の予防にも繋がります。
しかも体の隅々に張り巡らされた毛細血管にまで働きかけるため、末端の細胞まで酸素や栄養をスムーズに行き渡らせることが可能になり、疲れが溜まりにくくなり活力を感じやすくなります。血流が改善されることで冷え性にも効果が期待できます。

ラットを使った試験ではジンセノサイドを含む薬を3日間、胃内に投与することで血栓症が改善され、さらに赤血球凝集と血液の粘度も低下することが確認され、血栓を防ぐ作用があることが確認されました。(*3)

アンチエイジング効果

ジンセノサイドには強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を取り除くことで老化を抑える働きが期待されています。また外部や体内からの刺激に反応する脳内受容体を活性化することで、加齢による認知機能の低下を防ぐ効果が期待されています。
ジンセノサイドRcには神経細胞死を抑制する働きがあるため、脳の老化が抑制されアンチエイジングに繋がります。

健康な成人112名を対象に行った試験では、ジンセノサイドを含む高麗人参エキス400mgを8~9週間摂ってもらいました。その結果、認知機能の指標である2項目で改善傾向が確認されました。(*4)

ストレスの軽減効果

ジノセノサイドPPTにはストレスを軽減する作用があるとされています。自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経が優位となると緊張や興奮を感じ、副交感神経が優位となるとリラックスして落ち着いた状態となります。
仕事や家事など活発さが求められる場面では交感神経を優位にする必要がありますが、睡眠中や休憩時間に交感神経が優位となると、緊張や興奮状態が続いてしまい脳を休めることができずにストレスに感じてしまいます。
それによって疲労が蓄積されやすくなったり、だるさや倦怠感を感じるようになります。このような自律神経の乱れを改善するためには、ストレスを感じたときに副交感神経を優位にする必要があります。
ジンセノサイドにはストレスを感じたときに副交感神経が優位になるように導く働きがあり、逆に副交感神経が優位になりすぎて眠気などを感じたときは交感神経を適度に活性化する働きがあります。

美肌効果

強い抗酸化作用を持つジンセノサイドには皮膚の炎症を抑える働きがあり、ニキビ治療などに使われています。紫外線などの外的刺激から肌を守り美肌を保つ効果が期待されています。
さらに皮膚の再生を促す効果がラットを使った試験で認められています。ジンセノサイドを含む軟膏100mgを火傷したラットの皮膚に毎日塗って、治り具合を観察しました。その結果、10~20%の低濃度であっても傷口の治りが早いことが確認されました。(*5)

肝機能の回復効果

ジンセノサイドCKには肝機能の数値であるALT・AST・γ―GRP値を下げることで、肝機能を回復させて脂肪肝を改善する効果が期待されています。
LT・AST・γ―GRPは肝臓の細胞が持つタンパク質を分解する酵素で、アミノ酸の合成にも関与しています。肝機能が低下するとLT・AST・γ―GRPが血液に流出してしまい数値が高くなってしまいます。
それによって慢性肝炎や脂肪肝などの症状を引き起こすリスクが高くなります。肝臓は胆汁の産生、アルコールの分解、アンモニアなど有毒物質の解毒、代謝の促進、体のエネルギー源となるブドウ糖やタンパク質の貯蓄などさまざまな役目を果たしています。
肝機能が低下すると疲労の蓄積や食欲不振、不眠といった体調不良のほか肩凝りや関節痛の原因にもなりますから、ジンセノサイドを摂ることで肝機能が回復すると健康維持に繋がります。

*1 参考元:高LDL-コレステロール者の場合|金氏高麗人参(株)研究開発室_02_3 http://www.kouraininjin.net/clinical/test_02_3.html アクセス日 2018/2/7
*2 参考元:高中性脂肪者の場合|金氏高麗人参(株)研究開発室_02_1 http://www.kouraininjin.net/clinical/test_02_1.html アクセス日 2018/2/7
*3 参考元:Effect of Xuesaitong drop pills on experimerntal thrombosis and thrombolysis in rats https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17432152 アクセス日 2018/2/7
*4 参考元:「健康食品」の安全性・有効性情報 http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail110.html アクセス日 2018/2/7
*5 参考元:薬効ニンジンに新知見高麗ニンジンは皮膚再生を促進、パフィアは肌老化を抑える:MedWave Back Number http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/381228.html アクセス日 2018/2/7

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