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高麗人参はサポニンの含有量がポイント

ジンセノサイドをバランスよく含んでいるのは根の部分

古くから高価な薬として珍重されてきた高麗人参は生薬としてさまざまな漢方薬や健康食品に配合されています。その人気の秘密は高麗人参の主成分であるサポニンの一種ジンセノサイドにあります。

ジンセノサイドは高麗人参独特の成分で滋養強壮、疲労回復、消化促進、血流改善、免疫力向上、ストレスの緩和などさまざまな効果効能が認められています。

これまでに約40種類のジンセノサイドが発見されていて、種類によって期待できる効果も異なります。ジンセノサイドには中枢神経を抑制するジオール系と中枢神経を活性化させるトリオール系があります。

この二つをバランスよく摂取することで自律神経のバランスを保つことができ、より多くの人が効果を実感することができます。

高麗人参は根、茎、葉、実の各部位があります。その中でも根の部分はジオール系とトリオール系のジンセノサイドがバランスよく含まれていて、含有量も他の部位よりも多いのが特徴です。

栽培年数によって変わるジンセノサイドの量

多年草の植物である高麗人参は1年根〜6年根まで等級に分かれています。1年根と2年根は有効成分の量が少なく効果が期待できないため使われることはありません。

収穫されるのは3年根以上の高麗人参です。3年根はジンセノサイドの量が少ないため生薬向きではなくもっぱら料理の食材として使われています。乾燥させて生薬として流通するのは4年根以上の高麗人参です。

5年根以上の高麗人参はジンセノサイドを豊富に含んだ上級品です。乾燥させた根の部分は生薬として漢方薬や健康食品に使われます。その中でも最も多くのジンセノサイドを含んでいるのが6年根です。4年根、5年根と比較するとその違いが分かります。

栽培年数とジンセノサイド含有量(mg/g)(*1)
4年根 8.39mg
5年根 14.2mg
6年根 16.2mg

6年根は含有量だけでなくジオール系とトリオール系をバランスよく含んでいるのも特徴です。

では高麗人参を7年以上栽培するとジンセノサイドの量はどう変化するのでしょうか? 6年もかけて育てた高麗人参にこれだけのジンセノサイドが含まれているのですから、もっと長く栽培すればジンセノサイドの量がさらに増えそうです。

ところがそうではなく高麗人参は7年以上経つと品質が劣化してしまいます。害虫や病気に弱くなってしまい、表皮組織が老化によって硬く変化し、ジンセノサイドを含む有効成分の量も減少してしまいます。

ですから最も質が良くジンセノサイドの含有量が多い高麗人参は6年根ということになります。より高い効果効能を期待するなら6年根の高麗人参を選びましょう。

高麗人参の年数は根の頭についている根茎の節の数によって判別することができます。この部分はクレーターのような窪みがあり、春になると芽が出て茎になります。6年根には4つ以上の節があります。

ジンセノサイドを最も多く含んだ紅参

高麗人参は加工法によって3つに分かれています。畑から掘り起こしたままの生の高麗人参は「水参」と呼びます。生のためジンセノサイドの量はそれほど多くありませんが、乾燥させたものより柔らかくてみずみずしいため料理の食材に使われます。

皮を剥いて水分が14%以下になるまで乾燥させたものを「白参」と呼びます。主に4年根と5年根が使われますが、ジンセノサイドを多く含む皮を剥くため含有量はそれほど多くありません。

水参を蒸してから水分が12%前後になるまで乾燥させたものを「紅参」と呼びます。主に6年根を使い、皮を剥かずに加工するため高麗人参の中でも最も多くのジンセノサイドが含まれています。さらにジンセノサイドの種類も他の高麗人参よりも多く含まれています。

紅参は高級品であり高値で取引されています。価格は安いもので数万円、高いものでは数十万円します。それだけ値が張るのは高い効果効能が期待できるからで、ジンセノサイドの含有量にこだわるなら紅参を選びましょう。

健康食品に含まれるジンセノサイドの含有量にはバラつきがある

高麗人参には生薬の根以外にも粉末、顆粒、錠剤、カプセル、濃縮エキスなどさまざまな形態に加工されます。漢方薬などの医薬品は効果効能が保証されていますが、健康食品は効果効能を表示することができません。

もちろん医薬品でないからといって品質が劣るというわけではありません。健康食品はGMP(適正製造規範)に基づいて一定の品質が保たれています。

高い品質を管理しているなら製品に含まれる成分の含有量も記載されているのが普通です。ところが高い品質を謳った製品であっても、同じ効果が期待できる製品が多いため製品間で成分の量にバラつきがあります。

では高麗人参を配合した健康食品にはジンセノサイドがどれだけ含まれているのでしょうか。また生薬の根と高麗人参粉末やエキスを使った健康食品では、ジンセノサイドの含有量に差があるのでしょうか。

そこで京都市内のドラックストアやインターネット通販で購入した健康食品8銘柄と、漢方薬局で処方された生薬の高麗人参に含まれるジンセノサイドの種類と量を比較しました。

その結果、全ての健康食品からジンセノサイドRd1とRg1が検出されました。含有量はジンセノサイドRd1は0.82〜43.5mg/g、ジンセノサイドRg1は0.05g〜10.7mg/gであり、製品間でかなりのバラつきがありました。

また漢方薬局で処方された生薬の高麗人参はジンセノサイドRb1が6.57mg/g、ジンセノサイドRg1は4.71mg/g含まれていました。健康食品8銘柄のうち4銘柄でジンセノサイドの含有量が生薬の人参と同等かそれ以上であることが確認されました。なお一部の製品ではパッケージに含有量が表示されていませんでした。(*2)

このことから健康食品に含まれる平均的なジンセノサイドの含有量は生薬と同等以上ですが、品質が低いものも一部にはあるため含有量を確認してから購入することをおすすめします。

ジンセノサイドがほとんど含まれない製品も

高麗人参を配合した健康食品は効果効能が保証されていません。厳しい品質管理によって高い効果が期待できる製品がある一方で、品質が低い製品も見られるのも事実です。

2007年に国民生活センターが高麗人参を主原料とする21銘柄を調査したところ、ジンセノサイドが全く検出さない製品も確認されました。

医薬品については平成18年から適用された「第十五改正日本薬局方」によって、ジンセノサイドの量について規格が定められています。そのため一定の品質が保証されていると考えられていました。

ところが一部の医薬品にはニンジンエキスを配合している具体的な表示があるにもかかわらず、検出されたジンセノサイドの量が著しく少ないことが確認されました。(*3)

なお2007年の調査からかなり年数が経っているため現状が変化している可能性があります。また多くの製品のパッケージには高麗人参の含有量は表示しているものの、ジンセノサイドの含有量を表示していない製品も多く見られます。

高麗人参の高い効果を期待するなら、高麗人参そのものの含有量よりも有効成分ジンセノサイドの含有量が重要になります。

これらのことから健康食品はもとより医薬品であっても購入前にジンセノサイドの含有量を確認し、確認できない商品は購入を避けることをおすすめします。

*1 参考元:六年根とは?高麗人参を摂るなら栄養価の高い六年根 http://koujin-kenko.com/about/sixth/  アクセス日 2018/2/23

*2 参考元:生薬ニンジンの健康食品中のジンセノサイド含有量 http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/bitstream/11173/2277/1/0100_070_004.pdf  アクセス日 2018/2/23

*3 参考元:高麗人参を主原料とした「健康食品」(概要) http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20070110_1g.pdf  アクセス日 2018/2/23

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