高麗人参とは?
高麗人参は今から数千年前も昔から漢方薬として使用されていたという歴史を持っています。
その歴史の長さゆえに「朝鮮人参」や「オタネニンジン」など様々な名前で呼ばれますが、すべて同じものを指しています。
また、中国ではその多岐にわたる機能を
「人参七効説」という言葉で表現したそうです。
補氣救脱・益血復脈・養心安神・生津止渇・補肺定喘・健脾止瀉・托毒合蒼
難しい漢字ばかりですが、なんとなく意味が伝わってくるような気がします。
ちなみに、緑黄色野菜のニンジンとは全くの別物です。
高麗人参はウコギ科の多年草で、摂取するのは主に根の部分です。
その一方でニンジンはセリ科の植物と全く異なります。
日本に伝わってきたのは奈良時代の頃。
奈良の大仏で有名な聖武天皇の治世でした。
当時から医療に役立てられ、江戸時代に日本でも栽培が開始されます。
非常に栽培が難しく、高値で取引されることが多かったそうです。
栽培が難しい!
高麗人参の栽培は土づくりから始まります。
一般的には3年程度の歳月をかけて、土を肥やしていきます。
この際に化学肥料を使ってしまうと、失敗作が増えてしまうそうです。
そのため、殆どがトウモロコシなどを肥料に有機栽培で作られています。
最適な環境が整ったら、次は種まきです。
本来は山に生えている植物であり、直射日光があたらない場所を好む為、
小屋などを作り、日光を避けるようにしなければいけません。
発芽するのは、なんと4年目!
その頃になってくると、有効成分のサポニン蓄積されてくると同時に、
土地の栄養をしっかり吸収するようになります。
収穫されるのは大体4年目から6年目ですが、
最高級と評されるものは6年目で一般には「6年根」と呼ばれています。
サポニンが最も蓄積されるというのが最高級とされる最大の理由です。
また、六年目以降は根腐れや害虫の被害を受けるリスクも高くなるので、
特に慎重に栽培する必要があると言われています。
また、収穫後10年間はその土地で植物を栽培することが出来ません。
これは高麗人参が土地の栄養分をすべて吸い上げてしまうからです。
それだけの栄養がぎっしりと詰まっているのですから、
様々な効能にも納得がいきます。
- 栽培が難しい!それ故に昔は高価なものだった…
- 現在は良質な品を大量生産できるようになりました!
含有成分は?
まず第一に挙げられるのがサポニンです。
これは特有成分の一つであり、ジンセノイドと呼ばれることもあります。
血行を促進させたり、精神を落ち着かせたり、疲れを回復させたりと
非常に多岐にわたる機能を持っている魅力的な栄養素だと言えます。
また、アルカロイドという成分も豊富に含有しており、
免疫細胞を強化することによって、ウイルスを防ぐことが出来ます。
この他にも、食物繊維やビタミンといった基本的な成分が、
しっかりと詰まっているのもメリットの一つです。
タンパク質、炭水化物などの五大栄養素も代表的な例です。
マグネシウムやカリウムなどのミネラルもバランス良く含有しています。
- 特有成分のサポニンが重要なポイント!
- アミノ酸、ビタミン、ミネラルなども豊富!
安全性について
健康食品であるため副作用はありません。
用法と用量を守れば非常に安全なサプリメントだと言えるでしょう。
ただし「好転反応(メンケン反応)」には注意しましょう。これは、東洋医学において「身体の毒が排出されて身体が正常な状態に戻る」過程で引き起こされると考えらる症状です。
必ずしも発生する訳ではありませんが、知識だけは頭に入れておきましょう。
一般的には目眩や眠気、便秘や頭痛などの症状がありますが、
好転反応であれば一時的なものなので心配はいりません。
ただし、あまりに症状が深刻になってしまった場合には、
服用を中止して医師に相談しましょう。