植物としての高麗人参
高麗人参は健康にいいということは広く知られているところです。 とはいったものの、高麗人参はそもそも植物なのです。花も咲かせますし、根腐れをしてしまうこともあります。 実際に生薬として使われる部分、つまり私たちが服用する部分というのは、高麗人参の『根』にあたります。 この『根』の部分に有効成分であるサポニンやアルカロイドを含んでいるというわけです。
結論からいえば、高麗人参について花のことや実などのことを知る必要はありません。 しかし、高麗人参が植物である以上、その特徴などを知っておくことが後々役立つこともあるでしょう。 ぜひここで、植物としての高麗人参の知識を、すこしでも頭にいれておいてください。
さて、まずは高麗人参の各部をわけてみていきましょう。 まず、高麗人参は当然のことながら花を咲かせ、実をつけます。 赤く、ぶつぶつとした外見が印象的ですから、もし見かければすぐに『高麗人参の花』だとわかるでしょう。 高麗人参の幹は、比較的細く、きゃしゃにみえます。
そもそも高麗人参と『ニンジン』は全く違う植物なので気をつけましょう。 高麗人参は、ウコギ科の多年草で、野菜のニンジンはせり科に分類されます。 名前は似ていますが、全くの別物というわけです。もちろん野菜のニンジンも栄養が豊富であることで知られています。 しかし、サポニンなどの特殊成分はふくまれていません。 高麗人参とニンジンの違いで詳しく解説しています。
そして、高麗人参の根は人の形をしているようにも見えますが、 特に頭に見える部分を『脳頭』(地下茎)と呼び、胴体に見えるところは『胴体』(主根)と呼びます。 この他にも、『足』(支根)という部分や『尾』(細根)という部分に分けられているのです。
ちなみに、高麗人参の効能・効果の秘訣である『サポニン』とよばれる有効成分は、主に根の皮のまわりに蓄積されています。 そのため、皮をむかずに加工する『紅参』という加工法が人気をあつめています。 この方が『サポニン』の含有量を維持できるからです。